みなさんは、中1ギャップという言葉を聞いたことはあるでしょうか。
私は、中学校に上がることで生じる不安で不登校などの問題が大きくなることを指しているのだと思っていました。
しかし、調べてみるとちょっと違ったようです。
そこで、今回は中1ギャップという言葉の意味やその対策をご紹介したいと思います。
中1ギャップとは
いわゆる中1ギャップとは、小学校から中学校への進学において、不登校やいじめが急増するように見えることから言われるようになった言葉です。
しかし、実は不登校やいじめなどの問題は中1になったからと言って、いきなり大きく上がる訳ではないようです。
不登校であれば小学校時点から欠席や遅刻が多いなどの不登校の兆しが見えているからです。
いじめであれば、小学校の方がいじめ経験率は高いというデータもあるようです。
文科省の国立教育政策研究所は、安易に『中1ギャップ』という言葉が使われて、実態が見えていないのではないかと警鐘を鳴らしています。
さて、ここで小学校から中学校に上がるに当たって、具体的にどのような変化があるのでしょうか。
- 新しい人間関係
- 先輩後輩という関係
- 制服の着用
- 勉強の負荷の増大
- 教科担任制
- 場所の変化
など
そして、環境の変化とは別に、思春期による心身の変化も重なります。
これらの変化により、不安やストレスが増大することは容易に想像できます。
つまり、中1ギャップとは、これらの環境の変化と心身の変化によって、不安定になりやすい状況を指すのだと思います。
しかし、不安の増加によって不登校数が増えるかと言うと、そうでもないというデータも先の国立教育政策研究所が示しています。
環境の変化によって不安が高まることは、大人でも同じことですので、当たり前と言えば当たり前です。
ですが、何もしなくて良いかというと、不安やストレスを抱えている子を放って置くわけにもいきません。
中1ギャップの対策 ~学校では~
自分の力で乗り越えることで自信に繋げることも大事かと思いますが、万が一のために環境を整えておくことは子供の周りにいる大人としては考えておきたいところです。
そのために小学校や中学校では何をするかと言いますと、
- ギャップを乗り越える力を育てる
- ギャップを小さくする
- ギャップを乗り越える支援を行う
これら3つに大別できそうです。
例えば、
- 小学校での学力の定着
- ソーシャルスキルの向上
- 小中で子供たちの交流をしておく
- 中学校で子供たちの変化を見逃さないために日記を書かせる
- 生徒の生活アンケートを実施する
- 中学での学習支援を行う などなど
小中学校で色々な施策が行われているようです。
中1ギャップの対策 ~家庭では~
それでは中1ギャップに対して、家でできることはどのようなことでしょうか。
これは先に挙げた、学校での対策と同じことが言えると思います。
- 小学校での学力の定着するために家で教えたり塾などに入れたり
- ソーシャルスキルの向上のため子供同士で遊ぶ機会を増やしたり親戚など色々な人に会って社交性を身に付けておく
- 地域のスポーツ団体などに所属して中学生などとの交流しておく
- 中学に入っても小さな変化を見逃さないための声掛けや学校公開の日にクラスの様子を見に行く
- 学習支援のために塾などに入れる などなど
家で出来るとこも学校と似たり寄ったりでしょうか。
これは、小学校に上がる際や高校に上がる際も参考になる点があるかと思います。
今は共働きの家庭も多いので、子供の変化に気づかないこともあるかもしれません。
また、中学生は難しい時期で、距離感や接し方に迷うこともあるかと思います。
子供の周りにいる大人として、どんなことができるか一度考えてみてはいかがでしょうか。
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