自己受容という言葉を聞いたことがあるけど、具体的にはどんなことか分からないという方もいるのではないでしょうか。
今回は、そんな自己受容について、心理学の視点も借りて考えてみようと思います。
深める方法については、こちらをどうぞ↓
自己受容とは
さっそく、結論ですが、心理学の分野では自己受容とは、
ありのままの自己を受け容れること
と言われています。
そして、もう少し細かく言うと
自己の様々な側面に対し、客観的に距離を置いて見ることができるが、自己を全体として暖かく受け止めようとする姿勢や態度でもあります。
http://www.nankyudai.ac.jp/library/pdf/HDR5_0003.pdf
いくつか大事なポイントがあるので、以下に挙げますと。
- ありのままの自己
- 自己を全体として暖かく受け止める
- 客観的に距離を置いて見ることができる
- 姿勢や態度
これらの点が大事かと思います。
ありのままの自己
上から見ていきますと、まず『ありのままの自己』とは何でしょうか。
それは、自分が良いと思う自分の側面や、自分が悪いと思う自分の側面を含めた、自己の全体のことだと思います。
しかし、ここが難しいところでもあります。
後者は自分の悪い面に気づくことで辛くなってしまうので、認めないということです。
ある意味、自分を守っている訳です。
ですので、あるがままの自己に気づくことが、まずは難しいと思うのです。



自己の良い面悪い面というのは、何を基準に判断したのでしょうね。
これについては、次の記事に書きたいと思います。
自己を全体として暖かく受け止める
続いて、『自己を全体として暖かく受け止める』という点です。
自己を全体としてという点は、先に述べた『ありのままの自己』という点と重なるかと思います。
ですので、自己の良い面も悪い面も含めた全体を暖かく受け止めるということです。
そして、暖かく受け止めるということが大事かと思います。
冷たく受け止める訳ではないということです。
良い面も悪い面もある自分。そんな自分だけど、いいんじゃないか。
良い悪いという判断を超えて、ただ受け止める。
他の言葉で言うと、無条件の肯定とかでしょうか。
イメージで言えば、色々な自分を両腕で抱えて上げるイメージとか、微笑んでいるイメージとか。
そして、細かい話ですが、『受け止める』なんですね。『受け容れる』ではなく。
もしかしたら、受け容れることができない体験などをしているかもしれません。
その場合などは、体験があった事実を受け止める、その体験で感じている自分の感情や感覚を受け止めるということが大事なのかと思います。
客観的に距離を置いて見ることができる
続いて、『客観的に距離を置いて見ることができる』ということも、深い意味があると思います。
自分の良い面や悪い面を俯瞰して見ることができると言い換えることもできます。
もしくは、自己の良い面や悪い面を、全体としての一部分として見るということでもあります。
大事なことは、良い悪いという見方に巻き込まれないで距離を取れていて、自分=悪い面という一面的な見方をしないことです。
これは次の記事で書くフュージョンしない・混同しないことが大事、ということに繋がってきます。
姿勢や態度
そして、最後に、以上に述べてきた自己受容とは、姿勢や態度ということです。
自己受容とは、自分の様々な面を受け容れようとするプロセスであり、態度ということです。
ですので、なかなか上手くいかないこともありつつも、自己受容しようとする方向性を常に持ち続けることが大事なのです。
ここは何だか励みになりまして、今、上手く自己受容できていなくても、自己受容しようとする姿勢があれば、それは自己受容のプロセスにいることであり、既に自己受容の姿勢に入っているんではないか、ということになります。



つまり、この記事を読んでいるということ自体が自己受容のプロセスに入っているんではないでしょうか。
まとめ
自己受容とは、ありのままの自己を受け容れることであり、自己の様々な側面に対し、客観的に距離を置いて見ることができるが、自己を全体として暖かく受け止めようとする姿勢や態度だと考えられています。
次回の記事では、そんな自己受容をどのように促進していくかを考えていきたいと思います。
皆さんの自己受容のプロセスが深まっていくことを祈っています。
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