私もそうですが、すぐに忘れる。
・何かを取りに来たけど、他のことに目がいって、それに気を取られていたら、何しに来たか忘れてしまう。
・机の上を片付けていたら、気になる本を見つけてしまって、気づいたら片付けを忘れて夜になっていた。
・仕事でいつもやる簡単な作業をしようとしていたら、上司から急に声を掛けられて話していたら、うっかり他の作業を忘れてしまった。
などなど、色々な“すぐに忘れてしまった”エピソードが思い浮かびますが、皆さんにはそんなことはありませんか。
今回は、そんなすぐ忘れる、ということにお困りの方に向けて(自分に向けて?)書いてみました。
ちょっと長いので、目次から気になる所だけをピックアップするのもいいかと思います。
私って、もしかしてADHD?
たまにならいいんですけど、それが重なると自分は注意力がないんじゃないかとか、脳に異常があるんじゃないか、ADHDなんじゃないか、など悩むきっかけにもなります。
ADHDについては、ご存知の方も多いかと思いますが、発達障害と言われる障害の中の一つで、注意欠陥・多動性障害のことです。今は、注意欠如・多動性障害と言うようですね。
本当に心配な方や悩んでいる方は、早めに医者に相談できるといいかと思います。
知能検査などを駆使して、自分の能力面での得意不得意などを知ることもできますし、対策を一緒に考えてくれるはずです。
症状が重い方には、投薬という方法も一つですので、まずは医師に相談してみるのが良いかと思います。
すぐに忘れてしまう脳。注意が続かない理由とは?
さて、障害とはいかないまでも、生活の中で、なんだかよく忘れやすいな、すぐに忘れるな、などと思う方も少なくないと思います。
これはどうしてでしょうか。
1つに、脳の作業スペースの広さとも言うべきワーキングメモリの能力に関係があります。
ワーキングメモリの能力が高い人は、色々な作業を並行してこなせたりできます。
例えて言うと、脳の作業スペースが広いので、ここで作業しながら、あちらでも他の作業をこなせるというイメージです。
こちらの注意を保ちつつ、あちらにも注意を向けるとか。
けど、色々なものに個人差があるように、作業スペースにも大小の個人差があるようです。
やはり、この作業スペースが狭いと、同時に作業ができず、一つ何かが入ってくると、他のことは抜けてしまいます。
そうです、目の前のものしか見えなくなってしまうように。
もしくはひどい時には、フリーズしてしまったり。
これらを個性だと捉えて、諦めるのも一つですし、改善するために努力をするのもありです。
このワーキングメモリの能力を上げるためのアプリもあるようで、Nバックというものです。知りたい方は、ググってみて下さい。
脳トレの中にもあるので、こういうゲームをやるのもありかと思います。
このようにワーキングメモリを鍛えるのもいいと思いますし、日頃の対策を立てるのも大事だと思います。
すぐに忘れてしまわないための改善策あれこれ
以下に、うっかり忘れを防ぐ対策をまとめてみたので紹介します。自分に合っていそうなものを試してみて下さい。
メモとペンを持ち歩く
まずは基本的なことですが、忘れる前にメモです。
常に、メモとペンを持ち歩いて、やることをメモする習慣を付けるのです。
色々とメモすると分からなくなることもあるので、優先事項には星印を付けるなど、一工夫あると更に分かりやすくなると思います。
大事な物は、机などの周りに付箋で貼っておく
メモと似ていますが、タスクが生じたら、机やパソコンに貼っておくのも便利です。
ポストイットを置いておき、大事なやることをメモしておくのです。
パソコンの脇や机など、よく目に留まる所に貼っておくのが良いです。
スマホのメモ機能を使う
スマホが使える場所でしたら、スマホのメモ機能を使うのも良いです。
私は、事ある毎にスマホのメモアプリを開いて、アイデアやタスクを記載しています。
メモアプリだと、用件毎に新規のメモとして作成できるので、便利です。
タイマーつきのスケジュールアプリを使う
忘れてはいけない用件などは、スケジュールアプリでタイマーをかけておきましょう。
ポイントは、用件などが分かった際に、すぐにスケジュールアプリを開いてタイマーをかけておくのが大事です。
あとで、タイマーをかけておこうと思うと、忘れてしまうことがあるからです。
その際、用件もキチンと書いておきましょうね。
後でタイマーが鳴ったけど、用件が思い出せない、なんてことがないように。
タイマーを使う
すぐに気が散って、他のことをやってしまい、やることを忘れてしまうという方には、タイマーをかけておくのも便利です。
例えば、仕事や何かを始める時に20分のタイマーをかけておき、その間は集中して取り組むという形です。
仮に、他のことをやってしまっても、20分したら思い出させてくれるので、また戻れば良いのです。
また、人の集中力は長くは続かないので、20分などで休憩を挟む方がトータルの作業時間から見ると長く集中できると言われています。
便利ツールを使う
やることを減らして、ワーキングメモリを無駄に消費しないために、便利ツールを使うと良いです。
先ほどの、スケジュールアプリも、覚えておいて思い出させてくれるのをアプリがやってくれるので、便利ツールの一つです。
例えば生活家電で、自動でやってくれる掃除機や食器洗浄乾燥機なども駆使して、勝手にやってくれる状態を作ると、忘れないで済むので便利です。
銀行の振り込みなども、自動で振り込みを行う設定にしておいたり、日用品などはAmazonの定期おトク便を頼んでしまうなども手です。
Amazonの定期おトク便は、むしろ安くなるのでお得です。
生活に自動化を取り入れて、少しでもタスクを減らすことを考えましょう。
その際に、少しの費用がかかるかもしれませんが、それは投資と考えて自分の時間を有効に気持ちよく過ごすことを優先するのが大事かと思います。
人に頼む
忘れそうなことは、誰かに思い出させてもらえるように、事前に誰かにリマインドを頼んでおくのも手です。
「これ私が忘れてそうだったら、声かけて」と、周りに言っておくのです。
また、例えば整理やスケジューリングなどが苦手でしたら、得意な人にやってもらえることに越したことはありません。
得意なことを伸ばすことに専念した方が、自分も周りも生産的なことは間違いないです。
しかし、それには日頃の人間関係が大事ですし、周りの人の苦手なことを自分がやるようにしたり、ギブアンドテイクの精神でいけるといいですね。
これには、前提として、苦手なことや出来ないことを自分が認めて、周りにも伝えておくことが必要になります。
けど、これが出来ていると、人間関係も楽になることでしょう。
刺激をシャットアウト
余計な刺激が入ると、気が散ったり集中が逸れてしまい、やることを忘れる要因になります。
あらゆる刺激なので、五感に入る情報をなるべく少なくするということがポイントです。
音や目に見える物、匂いや、皮膚感覚などです。
ノイズキャンセリング機能のついたイヤホンなども最近は性能がいいのが出ていますし、そういうのを使って、音の刺激を少なくします。
目に見える情報を少なくするのも大事で、机周りをキレイにしておいたり、それが難しかったら、キレイな場所に移動して作業をしたり。
匂いにはマスクをしてみたり、皮膚感覚には肌触りの良いものを着てみたりして、刺激を少なくします。
視覚化する
言葉で指示されたことを記憶しておくのが苦手な人は、文字や絵に落とし込みましょう。
もしくは、頭の中にイメージした方が分かりやすい人もいるかもしれません。
自分の注意を引く色や好きな色を使ってみてもいいでしょう。
簡略化する。
できるだけ簡略化する方が、うっかりミスや忘れたりするのを防げます。
書類を細かく分けるのではなくて、ざっくり分けてフォルダにしまうとか。
面倒だったり複雑だと後回しにして、忘れてしまうことに繋がります。
細分化する。
作業があるとすると、それをいくつかの作業に分けて取り組みます。
この時に、文字として書くか、イラストとして書くかはその人に合ったやり方を選ぶと良いでしょう。
逆算する
細分化とも繋がりますが、何かやることがあったら、ゴールから逆算して、今何が必要かを考えます。
そうすることで、途中で何か必要事項を忘れることなく、取り組めます。
ルーティン化する
ルーティン化してしまえば、忘れることを防げます。
ルーティン化し始める時に、もし必要なら、文字やイラストにして、何をルーティン化するのか可視化するのも有効です。
例えば、朝の時間なら、大体やることは一緒ですし、何をどの順番でやるのかを逆算して、決めておくのです。
「マイ分身」を作る
細かいことを忘れがちな人は、「マイ分身」を作って、その「マイ分身」にアドバイスをもらうようにしてみてはいかがでしょうか。
例えば、レポート提出の際に、色々と抜けがないか、「マイ分身」にチェックしてもらったり、家を出る際に声を掛けてもらったり。
誰かに声を掛けてもらうのが難しい時は、「マイ分身」に頼むのもありでしょう。
もしくは、マスコットキャラを「マイ分身」に見立てて、目の付くところに置いておき、目が合ったら思い出させてくれる、なんていう方法もいいかもしれません。
自分を俯瞰する
色々とやってきている自分を俯瞰して見ることができると大分楽になると思います。
「マイ分身」と同じようなことですが、自分が忘れてしまうこと、それに対処しようとしていることなどを、俯瞰して見るのです。
頑張っているな、ここが改善してきているな、こうしたらもっと楽になるんじゃないかな、など自分を客観的に評価してみるということでもあります。
この際に、あまりネガティブにならないように、してあげて下さいね。
むしろ、そのネガティブに評価している自分も、俯瞰して見る対象にしても良いかもしれません。
改善策への取り組み方
色々と書いてきましたが、ちょっとでも取り組んでみようかな、と思えたのはあったでしょうか。
すぐに効果がでなくても、試行錯誤しながら徐々に改善していくイメージで取り組むことが大事です。
始める際は、具体的に、簡単な所から、楽しく、を意識して、取り組んでみてください。
また、取り組む際のポイントとして、自分はどの感覚で覚えておくのが得意か、そういうことが分かっていると取り組みやすいと思います。
今までの生活を振り返ると、意外とヒントがあるかもしれません。
すぐ忘れて困っている方に、少しでも役に立つ情報であったなら嬉しいです。
集中力についての記事も、参考になるかと思いますので、是非ご覧ください↓
追記:二次障害に注意!
すぐに忘れる人でも、不注意な人でも、ADHDで悩んでいる方でも、二次障害になるのが、一番厄介です。
二次障害とは、ADHDなどの一次の障害が元で起こる障害のことです。
それはうつなどの気分障害や適応障害、引きこもりなどです。
自分の特性・個性が環境との相互作用によって、苦しみとなって表れている状態です。
すぐ忘れてしまうのは日常生活で困りやすいですども、それによって落ち込んだり、うつになるのは、別の話です。
自分がいる環境やそこから生まれる自己評価が苦しみを与えているのです。
そうなる前に、専門家に相談してみてくださいね。
もしくは、自分で取り組むなら、他にもこれらの本も役に立つかもしれません。
ADHDや発達障害の方に向けた本ですが、似たような困り感がある方でしたら参考になるはずです。良かったら読んでみてください。
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